或るマイノリティ(2)
"Minority Country! God save the Queen!!"
学生時代にお世話になり、以来お手伝いをしている
京都「国際学生の家」の入寮面接での一場面。
イギリス出身のその学生は、出身国別で見て少数派だ
と言ったのを、わざと茶化しただけの話だが、
かの大英帝国でさえ、状況によっては
マイノリティ国にもなり得るのだ。
ついでに言っておくと、東京から来た人でも
京都では「地方出身者」だ。
「入人(いりびと)さん」などという言葉もある。
ただし京都人は外来のものを取り入れるのも上手い。
その話はまた別にする。
マイノリティになりたくなければ、
自分がマイノリティになるような集団には近づかない
というのが、それが可能ならば一番手っ取り早い。
けれども、何らかの属性において少数派になるのを
完全に免れるのは難しい。だから、属性を明かさない
というのも一つの方策かも知れない。
実際、そうやって身を守っている人は少なくない。