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春の雨 花びらはこぶ 川の瀬に 岸の子鴨ら 次々と入る
自宅を離れ、百万遍でひとり暮らし・在宅勤務を始めて一週間になる。
昨日は春雨の中を出町柳から北大路まで散歩したが、コロナ禍のための
外出自粛もあって、すれ違う人も殆どなく、成鳥の七割くらいになった
子鴨たちが岸に列を作って順々に羽ばたき着水の練習(?)をしていた。
開花こそ早かったがその後の冷え込みで長かった桜も散り時を迎え
花吹雪、そして川の淀みで淡色の絨毯となっている。
命をかけて流行り病と戦っている人々、生業を脅かされる人々。
嘆いてなどいられないと果敢に向き合い、新たな活路を見出す人々。
現実から目をそむけ、大したことじゃあないと嘯く人々。
ずっと当たり前だったことが今、脆くも崩れ去っている。
この禍いの先には、決して元の生活は無い。
受け入れた変化の多くはそのまま居座ることになるだろう。
否応なく降りかかるものに抵抗したり、やり過ごそうとしたりせず、
今この大変な中でこそ、その先を見据えた変化の芽を見つけたい。