普通の人であり続けるという資質
日本を代表する某社の元幹部と雑談する機会があった。
引退したその方は、他社製のノートパソコンを使っていた。
業界的には特定部品の初期不良が問題になっていた時期。
「あんなパーツのために、すごいコストですよね」
「いや、コストもそうだけど、お客さんに迷惑だよ」
ハッとさせられたひと言だった。
現役時代は何処へ行くのも運転手つきの専用車だったが
今は駅からバスだという。
別に年金が頼りという生活でもなかろうに。
あの大企業を半世紀以上に渡って国民と共にあり続けている
その根底には、経営層のもつこの普通の人の感覚がある
そんな気がした。