反物質流

たんものしちながれ

gravity

 

20代の終わり頃、真田組というバンドをしていた。

ジャンルは「青春ロック」。

リーダーを筆頭に、男気あふれるお兄さん方と一緒。

 

ところ変わって、なぜか戦場。しかも銃弾の飛び交う最前線。

劣勢の中、車の影から石壁まで十数メートル。

「どうしよう」と僕。

「それを決めるのがお前だろう。あとは俺達が最高の動きをする」

どうやら僕は士官で、真田君たちは兵卒。

 

意を決し、タイミングを合わせて駆け出す。

機銃掃射の雨を掻い潜り、石壁の影に転がり込む。

とりあえず僕は無事らしい。